鉱山の排水処理と事例
資源の枯渇と資源の国際取引の発達などにより、わが国のほとんどの炭鉱や金属鉱山が閉鎖してしまいました。
しかし、それら休廃止鉱山では自然由来の湧水が排出するので所有者は鉱害防止処理の義務から、排水処理を行わなくてはなりません。
かつて金、銀、銅、鉛など多様な金属鉱物を産出した鉱山跡からは酸性が強く重金属を含む坑廃水が排出されることがあり、河川の水質汚濁や農業用地の土壌汚染を惹起するという休廃止鉱山特有の問題があります。
排水処理の方法
酸性で金属を含む坑廃水の処理は、「中性にする」「重金属を除去する」の2つの処理が必要です。
一般に中和法と呼ばれる方法では、アルカリ薬剤で中和するプロセスと、水酸化物の形で析出した金属を沈殿除去する固液分離プロセスで行われます。